中国の自動運転技術開発企業Pony.AIが、香港証券取引所への上場価格を1株139香港ドル(約2,600円)に設定する方針であることが明らかになった。関係者への取材で判明した内容によると、同社は67億香港ドル(約1,300億円)規模の資金調達を見込んでいる。
同社の価格設定は、10月31日のナスダック市場での終値18.68米ドルから4.2%割安となる水準だ。当初は最大180香港ドルでの公開を計画していたが、投資家との協議を経て現実的な価格帯に落ち着いた形となった。
今回の上場では4,200万株を新規発行し、需要に応じて追加で630万株を発行するオプション行使も予定されている。香港市場でのティッカーシンボルは「2026」となり、ナスダックでの取引も継続される二重上場の形態をとる。
自動運転技術の実用化が世界的に進む中、Pony.AIは「ロボタクシー」と呼ばれる完全無人運転車両の運行サービスや、物流分野での自動運転トラック事業を展開している。調達資金は主にレベル4自動運転技術の開発強化と事業拡大に充てられる見通しだ。
テスラやWaymoなど欧米勢が自動運転市場で先行する一方、中国企業も急速に技術力を高めている。特に商用化に向けた実証実験では、中国国内の規制環境を活かした大規模展開が可能な点が強みとなっている。今回の大型資金調達により、グローバルな自動運転競争において中国勢のプレゼンスがさらに高まる可能性がある。
モビリティ産業の変革期において、技術開発と資金力の両輪が競争力を左右する構図が鮮明になりつつある。日本の自動車産業にとっても、こうした新興勢力の動向は無視できない存在となってきている。


