衣料品チェーンのタカハシ、AI搭載の店内巡回ロボットで陳列管理を自動化 小売業界の省力化に新たな選択肢

産業ロボット

関東甲信エリアで50店舗以上を展開する衣料品チェーンのタカハシが、店内を自律走行するロボットによる陳列状態の監視システムの実証実験を10月から開始した。

店頭の巡回業務は小売業界に共通する課題だ。陳列の乱れや欠品は売上機会の損失に直結するが、人手による確認には限界がある。タカハシでは従来、エリアマネジャーや店長が定期的に巡回していたが、判断基準のバラツキや情報共有の遅れが販売効率を阻害していた。

今回導入するシステムでは、巡回ロボットが陳列棚を撮影し、AI技術で画像を解析する。本部が定めた基準と照合し、陳列の乱れや欠品を検知すると、リアルタイムで担当者に通知が届く仕組みだ。オムロンのセンシング技術と、グループ企業JMDCの分析手法を組み合わせ、自社の陳列基準や過去の棚画像データを学習させることで検知精度を高めている。

実証実験は12月まで継続され、実店舗での有効性を検証する。その後は販売機会や売上への影響を定量的に分析し、新たな店舗運営モデルの構築を目指すという。

小売業界では深刻な人手不足が続く中、テクノロジー活用による省力化が急務となっている。画像認識技術の進化により、これまで人の経験や勘に頼っていた業務の自動化が現実的な選択肢となりつつある。今回のような巡回ロボットが普及すれば、店舗スタッフは接客や商品提案といったより付加価値の高い業務に集中できる可能性がある。

将来的には、需要予測や自動発注システムとの連携により、欠品を未然に防ぐ仕組みへと発展することも考えられる。小売業界全体のDX推進において、タカハシの取り組みが一つの指標となることが期待される。

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