Pony.ai、深セン全域で無人ロボタクシー商業運行許可を獲得 中国4大都市での展開完了

ロボタクシー

自動運転技術を開発するPony.aiは10月31日、中国深セン市において市全域での完全無人商業ロボタクシー運行許可を取得したと発表した。深セン最大のタクシー運営会社であるXihu Groupとの共同事業として、中国のシリコンバレーと呼ばれる同市での大規模展開が始まる。

深センは香港に隣接し、人口1780万人、面積約2000平方キロメートルとロンドンを上回る規模を持つ。TencentやBYDなどの巨大テクノロジー企業が本拠を置き、中国でも特に革新的な都市として知られる。今回の許可により、南山、前海、宝安地区から順次サービスを開始し、段階的に市全域へと拡大していく計画となっている。

両社は2025年6月に戦略的パートナーシップを締結しており、今後数年間で第7世代ロボタクシーを1000台以上投入する予定。現在720台規模の車両を運用中で、年内には1000台体制を目指している。Pony.aiが展開する「アセットライト+AI強化」型のビジネスモデルが本格的に始動することになる。

同社は世界で5500万キロメートル以上の自動運転テストを実施しており、北京、上海、広州、深センの中国4大一級都市すべてで完全無人商業運行の許可を持つ唯一の企業となった。深センの複雑な都市環境での運行は、トンネル、渋滞、狭い道路、変則的な交差点など技術的に高度な対応が求められ、大規模展開に向けた重要な実証となる。

住民は専用アプリやWeChat内のミニプログラムから配車予約が可能で、毎日午前7時30分から午後10時まで運行される。天候に左右されない移動手段として、ビジネス地区、住宅地、交通ハブを結ぶネットワークを構築していく。

中国では規制緩和と技術革新が同時進行し、自動運転の社会実装が急速に進展している。一方、日本や欧米では安全性重視の段階的アプローチが主流となっており、実装速度に大きな差が生じている。今後、中国企業が蓄積する実運用データと経験が、グローバル市場での競争優位性につながる可能性がある。自動運転関連の投資判断においては、規制環境と実装速度の地域差を考慮することが重要となるだろう。

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